1日に必要な野菜の量を知っていますか?
350gです。どのくらいかというと甘長とうがらし14本分です。キャベツなら1玉の4分の1弱です。結構多いんです。
この量を始めてみた人は
- こんなに食べれるわけないよ
- これは無理だね
- まあ、野菜を食べないといけないのは分かるけど…
このような反応をします。
実際筆者が見ても、生野菜350gはなかなか多いと思います。いくら野菜が好きな人でも毎日350g摂っている人はなかなかいません。
しかし、そんな野菜350gを簡単かつ美味しく、上品な料理にすることができます。
それが今回のテーマ「最強の調味料ソフリット」です。
ソフリットとは
ソフリットとはイタリア料理で用いられる野菜を使った調味料です。野菜の甘みとコクがギュウっと詰まっています。ソフリットをスプーンですくって食べるとすごい甘さです。
材料の基本は玉ねぎ、ニンジン、セロリ、マッシュルームですが、イタリアでは地方によって入れる材料が違うそうです。ベーコンやプロシュットを入れたり、大蒜や香辛料を加えて香りづけをすることもあるそうです。プロは作る料理によって材料を変えると聞いたこともあります。
筆者は1回に多量に作っておいて冷凍でストックしておきたいので、汎用性重視で玉ねぎ、ニンジン、セロリ、マッシュルームのみで作ることがほとんどです。
イタリアでは、主にパスタソースや煮込み料理、スープに用いられます。
ソフリットの素晴らしい点は「多くの野菜が簡単に食べられる」ところと「料理に深みが出る」ところです。野菜を効率的に食べる手段としては最強といえます。
作り方
作る手順はとっても簡単です。必要なのは時間と根気です。
材料
- たまねぎ3玉
- ニンジン2本
- セロリ1本
- マッシュルーム10個程度
- オリーブオイル 少々
作り方
- たまねぎ、ニンジン、セロリ、マッシュルームをみじん切りにする
- フライパンを弱火にかけオリーブオイルをなじませ、①を入れる
- 10分程度中火にかける
- 弱火にし、焦げないように混ぜながら2時間炒める。
以上です。
では、調理前と後で野菜の量を比較してみましょう。
これが
こうです。
生野菜の状態で1324gでしたが、ソフリットにすると461gになりました。約3分の1の量になったのです。
350gの生野菜を摂ろうと思ったら、ソフリットを117gほど入れれば達成します。
加熱することで野菜の水分が蒸発し、重さと体積が減ったことにより野菜の旨みが凝縮されました。
ソフリットが完成したらスプーンですくって食べてみて下さい。野菜の凝縮された甘みとコク、そして香りを実感します。
ソフリット作りのポイント
材料をみじん切りにする際にフードプロセッサーを使うと効率が上がります。筆者は以前すべて包丁でみじん切りにしていました。そうすると玉ねぎで目が痛くなり、調理台の上は材料の切れ端で散らかってしまいます。時間もみじん切りだけで30分ほどかかってしまいます。
これらの問題はフードプロセッサーですべて解決します。最後に洗い物は増えますが、それを差し引いても圧倒的に時間短縮になります。
炒めるときのポイントは焦がさないことです。少しでも焦げると焦げのにおいがついてしまい、せっかくの甘さとこくを邪魔してしまいます。最初の15分ほどは野菜の水分が出るため中火でも問題ありませんが、水分が少なくなってきたら弱火にして絶えず混ぜ続ける必要があります。特に、1時間30分を超えてからは少し放置するだけで焦げてしまうので注意します。
活用方法
活用方法は煮込み料理、ハンバーグ、カレーなどです。グラタンやドリアに入れても美味しくなります。ソフリットを入れるだけで料理に深みが出て、お店レベルの料理にしてくれます。
筆者は今回、ボロネーゼに使いました。活用例の1つとしてボロネーゼの作り方もご紹介します。
材料(3人前)
- ひき肉 200g
- トマト缶(ホール缶) 1つ
- ソフリット 100g
- ローリエ 1枚
- オリーブオイル 少し
- 赤ワイン 少し
- 塩 適量
ボロネーゼソース作り方
- フライパンにオリーブオイルを入れ、ひき肉を弱火で炒める
- ひき肉に塩を振る
- ひき肉に火がとおったら赤ワインを入れ中火から強火でアルコールを飛ばす
- ソフリットを入れて弱火で炒める
- トマト缶、ローリエを入れて15分ほど煮込む
これでボロネーゼソースの完成です。この分量だと直径26㎝のフライパンに一杯できるので、パスタで使う分だけフライパンに残して、あとはタッパに取り分けます。
ボロネーゼパスタの作り方
- 茹でたパスタとソースをフライパンで合わせる。(中火)
- お皿に盛り、ペコリーノロマーノをかける
これでパスタの完成です。
ソフリットによってパスタに深みが出ます。友達や家族に振舞ったら間違いなく喜ばれることでしょう。
保存方法
タッパやラップにくるんで冷蔵庫に入れる場合は2週間以内には使った方が良いです。ソフリットの香りが徐々に失われてしまうためです。
筆者は60gずつラップにくるんで冷凍庫で保存しています。冷凍庫なら半年くらいは美味しくいただけます。冷凍庫で保存する場合はラップにくるみ、ジップロックに入れてしっかりと空気を抜いて保存すると、冷凍庫のにおいがつきにくいです。
まとめ
- 野菜350gは多い
- ソフリットにすることで効率的に野菜が摂れて、料理に深みが出る
- ソフリットは煮込み料理やカレー、ハンバーグに入れると野菜のコクと甘みが出て、味に深みが出る。
今回はイタリア料理の調味料であるソフリットについてご紹介しました。
煮込み料理をする際に、毎回玉ねぎなどをしっかりと炒めても良いのですが、なかなか手間なので筆者は冷凍ストックしています。
2時間炒めるのが大変手間ではありますが、その先には今まで味わったことのない野菜のコクと甘みが待っています。是非チャレンジしてみて下さい。
ここまでお読みいただいてありがとうございます。この記事が休日の料理の参考になれば嬉しいです。
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